公文にノリノリな息子氏のモチベーション
前回、保育園にようやく慣れてきた娘氏のことを書いたが、
息子氏も、新たな環境・スケジュールに慣れてきたようだ。
つまりは、療育・公文に行く日を、毎週1回に決めていたのが、
いい形で定着してきた。
しかも公文は、週1回行く以外にも、宿題が5回分でて家で取り組むのだが、
夕食後や休みの日に、「公文する?」と息子氏に聞くと、
「うん、公文する!」とノリノリでやりたがる。
読み通り、息子氏ははまったが、ここまでフィットするとは・・と感嘆している。
・・・療育の先生とも話し合っているが、息子氏は、
新しいことや初めてのことに取り組むのが苦手だったりする。
親としては、子どもらしくと言ったら語弊があるかもだが、
色んなことに興味をもって、色んなことにチャレンジしてほしかったりする。
なぜ、他の新しいことは苦手で、公文は最初からスムーズだったのか、
というのを考えた時に、もちろん公文の教材のことや先生の教え方の
上手さはあるのだろうが、昔学んだ知識で、こんなことを思い出した。
・・・ビジネス分野とかでもよく引っ張り出されるアトキンソンの動機づけ理論。
山内弘継 (1990). 達成動機づけの研究:Atkinsonの期待-価値説 人文學, 148, 1-32
良く引っ張り出されるシンプルな公式として、
行動する動機づけ(達成動機)の高まりは、
『達成動機=成功追求動機―失敗回避動機」という方程式で表現できると。
つまりは、成功を追い求めたい気持ちと、失敗を回避したい気持ちのバランスで、
前者が大きければ、達成動機が高まり、行動が生じる、というもの。
あとこんな図の感じ↓で、成功追求動機が高い個人は、成功する可能性を50%位だと
予想するときにやる気(達成動機)が起きるが、
成功する可能性が0%(めちゃ難しい)や100%(簡単すぎる)に近づくほど
やる気が下がる、と言われたりもする。
(画像:Habi*do「やる気を出すにはどうしたらいいの?~アトキンソンのやる気を引き出す方程式より~」)
逆に失敗回避動機の高い個人は、
成功する可能性が0%や100%に近いとやる気が起きるが
(間違っても難しすぎる課題のせいなのでダメでもともと/絶対に成功できる)
50%に近いとやる気が起きない。
(半々で失敗するなら、失敗したくない気持ちが勝ってしまう)
・・・息子氏にとっての公文式学習は、成功体験を多く積めるので、
前者のほうが大きく、達成動機が高まっているという仮説が成り立つ。
つまり息子氏が常日頃、新しいものに及び腰になっているのは
「失敗回避動機」が高いから、ともいえる。
そういえば息子氏の公文式学習を見ている時、気づいたことがある。
息子氏なりに上手く書けた、書けないがあるようで、
息子氏的にちょっとミスっぽい書き方になったとき(なぞり書きではみ出るとか)
「あーもう!」と自分で言っていた。
”失敗”しているのが分かっているようだった。
ただ私から見てそこまで気にするほどのものではなかったので、
「ちょっとくらいはみ出てもいいよ」とか
「はみ出ないようにちょっとずつできるようになったらいいねん」
「また書き直したらいいねん」と伝えていた。
すると、ちょっとミスっぽい書き方になったときに、
私から言われる前に自分から「ちょっとくらいいいよ」と言うようになった。
ということは、息子氏なりに、成功・失敗は、気づく事ができている分、
失敗を必要以上に回避してしまっていたのかもしれない。
そしてそれは、大人が、失敗を許容しない姿勢でいるよりも、
失敗は成功の母くらいに思って、どんどんチャレンジを促していったり、
息子氏の「やってみたい!」がいっぱい持てるよう、
息子氏にとっての楽しみや好奇心を大事にする、
みたいなことが重要になるなと思った。
子育てって、子どもの特性のようなものはある程度あるものの、
大人側の姿勢が問われるな、とつくづく思う。