元・育休パパが子育て支援とか考えつつ日々を記すblog

児童福祉施設の相談員として子育て支援・家庭支援に携わるようになったものの、第一子誕生を機に、自分自身の子育て・家庭が疎かになることへの危機感を抱き、子育てしつつ足元を見つめ直す必要を感じ、一年間+αの育児休業を取得 ⇒ 周囲の多大なる協力もあり、無事に育児休業を終えて職場復帰 ⇒ 3年後の第二子誕生時にも2か月の育休 ⇒ 時短勤務継続中。そんな人が第一子育児休業開始時から書き始めて、その後も不定期だったりまとめて書いたりしながらボチボチ続けているブログです。

「スマホ育児」という文化からの脱却~お前のオールを任せるな~

息子氏が爆誕して、3年と少しの月日が経っている。

 

息子氏が生まれたばかりの、生後1か月にも満たない頃、我が家は、「スマホ育児」という文化を受け容れていた。

 

当時は、あまりにも断続睡眠な息子氏に、親側の余裕が果てしなくゼロになってしまったため、子守歌代わりにスマホでドライヤーや波の音を流したりして、何とか睡眠をとっていた。

 

 

ただその後、色々と学ぶ中で、「スマホ育児」から、相当な距離をとる必要性を、かなり強く感じている。

 

 

 

・・・というのも、児童福祉の業界で、スマホやゲーム依存が、かなりの問題となっていることが大きい。

 

少し前に、とある児童相談所のオエライさんの話を聞くことがあった。

児童虐待といえば児童相談所、というくらいな状況が昨今ある中で、児童相談所の相談や対応の数として、当然のようにトップが児童虐待ではある。

ただ、それに隠れて目立ってはいないが、2番目に多く、そして解決しにくく厄介な相談内容として、スマホやゲームでの依存があるのだそうな。

 

 

 

そして独自に、学術的な面でも調べていくと、こういったソースに行き着いた。

title PISA2.JPG

(画像はスマホ依存防止学会HPより)

 

(画像は「子どもと未来をつくる。リアル教育プロジェクト」より)

 

 

そうやって学んだことをつらつら覚書でまとめてみると、

・依存症の専門家たちは、薬物やアルコールへの依存よりも、スマホ依存はとにかく厄介で、改善も見込みにくいと口を揃えて言っている。

・特に、画面を触ってすぐに反応がある、というのが脳内でドーパミンをどばどば出してしまうので、それに慣れると、他のものでドーパミンが出にくくなる(例えば、リアルな趣味や人間関係で楽しさを感じにくくなる)

スマホなどデジタルツールでは、理性や判断などを司る人間としてとっても重要な脳の部位(前頭前野)はほとんど機能しない。そして脳は、使わない部位はどんどん退化するようにできている上に、前頭前野の発達が未熟な子どもほど、依存症になりやすい。

・同じ勉強時間でも、スマホ使用時間が一定時間(研究にもよるが一日当たり1~2時間くらい)を超えるかどうかで群分けすると、明らかに一定時間を超えてスマホを使用している群が成績が悪いという研究結果も出ている。「デジタル認知症」みたいな言葉もあるくらい、スマホ使用により記憶力が低下することも知られている。

・他にも実験で、「スマホが近くにある」だけでも(実際には触っていない状況でも)、作業への集中度が下がったり、相手に話をしっかり聞いてもらえた実感が低下したり、様々な弊害があることがわかっている。

・・・あたりは、学術的にも間違いなさそう。

 

 

 

それもあり、「決して息子氏にスマホタブレットの画面を触らせたり、コントロール権を与えないようにしよう」と強く誓いを立てるに至っている。

 

 

 

・・・できるだけ楽しく余裕をもって子育てしたい思いは今でもあるけれど、

やはり息子氏には、リアルな人と関わって、リアルな体験の中で楽しさを感じられるようであってほしい。

 

 

最近、事務所退所やら新会社設立やらで話題になったとあるグループ風に言えば

「大人が握るべきオールを、子どもを任せるな」である。