「トツキトオカ」という無料アプリがある。
妻が息子氏を妊娠した時にどこぞから見つけてきた「妊娠日記・記録用アプリ」である。
女性側は、妊娠初期からさまざまな身体的変化(つわり、胎動、ホルモンバランス変化などなど)があるため、
早くから母親意識や「そこに新たな命がある感じ」が芽生えやすい。
一方で、男性は、女性のお腹の膨らみや、お腹を触って胎動を感じることがないと、
いまいち「そこに新たな命がある感じ」を実感しにくい。
・・・男性が女性に比べて、妊娠に対してのんびりとらえている感じになりやすいのも無理ないことである。
しかし、トツキトオカというアプリは、可愛いイラストで胎内の赤ちゃんの成長をみせてくらたり、医学的にわかっている状態を勉強させてくれる。
なんなら、時期に応じた母親、父親それぞれのアドバイスなんかもあったりする。
名前も付けられる(ニックネームみたいなものでもOK)ので、愛着も芽生えやすい。
我が家でも、息子氏の妊娠3か月目くらいからこのアプリを夫婦で導入していたことで、自分自身、父親意識を少し早めに醸成できた気がしている。
・・・・実は密かに、我が家で2回目のトツキトオカの導入が始まり、終わっていた。
妊娠3か月目による、早期流産である。
妊娠が発覚し、母子手帳をもらい、産婦人科に通院を初めて、すぐのこと。
確認されていたはずの心拍が停止していた。
1回目(息子氏のとき)はドキドキしながらも順調に育ってくれたからか、
2回目のときは何か油断していた。
正直、今もあまり気持ちが追いついていない。
最初の書き出しと展開がチグハグな感じがした人、ごめんなさい。
諸手続き以外にも、困ることがあった。
「トツキトオカ」のアプリは、2回目の運用を開始したばかり。
こちらがアプリを止めない限り、その中で赤ちゃんは順調に育っていってしまう。
・・・止めないといけない(流産したことをアプリに入力しないといけない)
でもなんか、見たこともないはずの子どもに既に愛着が芽生えていて、
アプリを止めることがその死を確定させてしまう気がして、なかなかできなかった。
・・・始めなければよかったすら思う。
でも、後悔は先に立たず。
意を決して、アプリを止めた。
・・・すると画面が切り替わった。
©トツキトオカ
・・・・にくい、にくいぞ。トツキトオカ。
泣かせるねぇ。
でも、ありがとう。